野帳スケジューラーを持ち運ぶ

 

目次

スマホと財布

出かけるとき、たった一つしか持ち運べないとしたら。
私であればスマホを最優先にします。


スマホカバーには3つのカードを刺すことができます。
なのでいつもクレジットカードと免許証を入れています。
なので財布はなくても何とかなる。

 

スマホはズボンのポケットに入れています。
なのでポーチとか鞄とかは不要です。

メモは常に携帯

生産性のライフハックでは、メモ帳を常に持ち歩くってあるじゃないですか。
思いついたことをすぐにメモすることが、次のステップにつながるって。


でも実際のところ、それほど書かないわけです。
持ち歩いていても、それほど使わないのが正直なところでした。

 

少し話が変わって、iPad miniで音声入力をするようになりました。
todayeeシリーズのvoiceです。

punksteady.com


変換精度はちょっと悪いけれども、思いついたことをどんどん録音できる。
車を運転するときも、ダッシュボードにiPad miniを取り付けています。
指紋認証でロックを解除し、マイクのアイコンを押せば録音開始です。

おかげで口述メモが増えました。
増えてから気がつきました。
持ち運ぶ手帳に書かないのは、そのちょっとした手間を無意識の中で嫌がっていたためだと。

まわりに人がいると口述メモはやりにくいですね。
でも、思ったことがあるので記録したいわけです。
そこでようやく活躍するのがメモ帳です。
口述メモの代替として、記録すべきことをメモする。

口述メモを通して、普通にメモすることが身についたような気がします。
なのでメモ帳としても使っている、

iPad miniも携帯したい

思いついたことをその場で記録していく。


そのためには、野帳スケジューラーとiPad miniの両方を持ち運ぶ必要があります。
手帳って、手帳だけだったらまだ持ち運びしやすいのですが、ペンが邪魔なんですよね。
少し大きな鞄とかになると、ペンがごろごろしたり、どこかに行ったり。
手帳の紙がグシャっとならないような配慮も必要。

 

そんな中、iPad miniのポーチを探していたら、100均のセリアに手頃なものがあるとの情報が。

 

totonoeru.hateblo.jp

さっそくセリアにいってみると同じものが売られています。
よくよく見ると隣にはちょっと違ったバージョンもあります。
私にはこちらの方が出し入れしやすそうに見えたので、お買い上げ。

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iPad mini野帳&ボールペンを入れた状態。

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100均で十分

iPad mini野帳スケジューラー、ボールペンの3つをコンパクトに収納できました。
片手でしっかり持ち運びできるので、不満は全くありません。
ちょっと不安があるとすれば、黄緑という薄い色くらいです。


そのうち手垢がつきそうですが、いざとなれば108円で更新します。

Evernoteユーザーのタスク管理

Evernoteを使っています。

毎日読んでいる日経電子版で気になるものがあればwebクリッピングし、埋もれさせたくないメールであれば転送し、日々の出来事は日付タグでノートを作っています。

なので、かなりEvernoteは使い込んでいる感がありました。

 

情報をなるべく一カ所にまとめるというスタンスなので、やるべきこと=ToDoについても、Evernoteを使っていました。

blog.evernote.com

使い方としてはオーソドックスですが、エバーノート社公式ブログでも紹介されているような形でした。

 

でも、これがイマイチ使い勝手が悪い。

 □ 午前中にやること

 □ 昼にやること

 □ 夜にやること

 □ 明日やること

といった感じでチェックボックスを列記することになるわけですが、リスケや繰り返し設定に柔軟性が無いわけです。

 

このタスクを日々のノートに書いていくと、同じ名称のタスクを検索する際、ノートが何個もヒットするため、欲しいノートに行き着かないという問題もありました。

 

同じEvernoteユーザーの堀さんが一足先にTodoistを活用していたので、そちらに乗り換えてみることにしました。この時点で、情報を一カ所に集めることは諦めました。

lifehacking.jp

 結論から言えば、Todoistは使い勝手がとても良いです。一番使えると感じたのは、習慣になりきれていない定期的なタスクを、同じ時刻に実施するというものです。Todoistは、タスクを設定する際、スマホ等へのプッシュ通知やメール送信を選択することができるので、忘れ防止に有効なのです。

 

lifehacking.jp

Todoistについては、ライフハック大全の第2章「タスク管理」に詳しく書かれています。小さな喜びとして、タスクを完了するたびにポイントがもらえることがあります。1ヶ月ほどの使用で5,000ptに達し、「プロフェッショナル」の認定を受けました。いささかレベルの低いプロではありますが、お祝いギフトとして、プロフェッショナル版の3ヶ月分コードを頂きました。

 

こんな点でもモチベーションを上げてくれるTodoist、みなさんにオススメしたくなります。

 

 

 


野帳スケジューラーを使いこなす

2017年も年の瀬となりました。さすがにこの時期になると、多くの人は来年のスケジュール帳をすでに買っているでしょうし、場合によっては使い始めているかもしれません。

 

スケジュール帳は必要ですか? 

私の場合、「必要では無いけど、あった方が良い」という感じです。プライベートについてはGoogleカレンダーに登録してあり、それをスマホでチェックすれば良いのですが、会社スケジュールについては同期できないからです。情報システム部門のポリシーによるもので、趣旨は分からないでも無いのですが、困ったものです。

 

会社スケジュールは、会社でしか必要ないので会社PCでチェックすれば良いということになりそうなのですが、今度はPCがモバイルでは無いので、こまめにチェックできないという問題もあるのです。なので、会社スケジュールを中心にスケジュール帳に転記するという作業をしています。

この転記作業、言ってみれば完全なムダなのですが、実はそうでもないメリットがあります。それは転記作業によって、キチンと今日一日のやるべきことが明確になることと、その結果などをメモしていけるからです。更には、見返すのがラク、という点もあります。プライベートも会社も、一つのスケジュール帳で統合的に見返すことができるというのは大きいのです。

 

この一週間、なにをしてきましたか。会社で言えば週報を書くような場合に、さっと実績を見渡せるというのは大きなメリットだと思います。

 

どんなスケジュール帳を使いますか?

さまざまなスケジュール帳が売られていますね。何がベストかは人によるでしょうし、年月によっても変わってくるでしょう。ところでスケジュール帳ではメモ欄が少ないと感じることが多いですよね。だからスケジュール帳とメモ帳の2冊持ちというスタイルの人がかなり多いように思います。

それが面倒だし、何より情報の一元化ができないので、いろいろ試して落ち着いたのが野帳スケジューラーです。言わずと知れたコクヨ野帳。SKETCH BOOKと分類される方眼タイプの分類番号・セーY3がベースとなります。

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メモ帳をスケジュール帳にする

見ての通り単なるメモ帳です。そのシンプルさから好きになる人続出の製品です。これを日々スケジュール帳にしていく訳です。ここにシールを貼ればデイリーバーティカルが出現するって訳です。

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そこに日々の予定を書いていく。一番のメリットは、メモ帳としての紙幅に制限が無いことです。いくらでも増やせるし、無ければ、次のページに翌日のバーティカルを貼れば良いだけ。

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 日々のちょっとしたこと

簡単に想像できることですけど、このシールを作るのはちょっと手間。ラベルマイティというソフトでテンプレートを作って、A-ONEのラベルシール・60206で印刷しています。今までに特にスタンプなども試してみたのですが、出張や旅行の場合であっても対応できる形が良いとなって、結局はシールに落ち着きました。シールにしてもどんな形が良いのかを試行錯誤して、A-ONEのA4に6枚印刷できるものに落ち着きました。

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細かいことを言えば、プリンターも背面給紙できるタイプが便利かと思います。

 

スケジュール欄も時々改訂

今は8時~17時としていますが、これを何時にするかは人によって大きく異なると思います。最初はだいぶ広げていたのですが、結局はコアタイムさえあれば良いと判断してこのような形に落ち着いてきました。あとToDoみたいなものを一緒に印刷するかどうか。これも人によって大きく異なると思います。

 

 野帳カバーもあった方が良い

カウネットから透明な野帳専用カバーが発売されています。これは便利なので、是非使ってみてください。カード類を入れることができますし、ついつい切らしがちな名刺もスタンバイにすることができます。

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多くなってきたらどうするか

 野帳は薄いところが良いのです。胸ポケットに入れても違和感が無い。だからいつも持ち歩ける。当然ながら、その結果として長く使うことができないわけです。特に野帳スケジューラーとしてスケジュール帳とメモ帳を兼用して情報の一元化を図っていると、日々の記載量が増えるので、どんどんページを消費していきます。

 

最近は、月に2冊程度か。となると、それぞれの野帳がいつのものだったのかを明記したくなります。そこで再びラベルマイティの登場です。今度は品番31553というA4に40枚印刷できるものを用います。これもA-ONEの製品です。

そのラベルに2段の数字を打っています。上段は西暦の下一桁。下段は月を意味します。丸数字は10月、11月、12月のいずれかを指しています。丸数字の2であれば12月という意味で、2月とは別物であることを意味しているわけです。

 

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ちなみに野帳を入れているのは、鎌倉名物鳩サブレーの空き缶です。これがほんとピッタリなのです。

まとめ

 一つひとつにそれほど目新しいことはありませんが、特にヤチョラー界隈でスケジュール帳との合体を考えている人の参考になればと思いました。

 

実績を一目で理解してもらう方法

 何か新しいことをするとき、あるいは自分を理解してもらいたいとき、これまでの実績を一目で見せることが出来れば、分かりやすいよね、という話。

 

これまでの人生、皆さんそれぞれに実績があるはずですが、それを整理して、ターゲットに分かりやすくするということ。その実績もバラエティに富んでいるはずなので、整理=編集するというのがキーワードと捉えました。

 

 

 そもそも発信するときから整理してあるのが一番ですよね。そのためにはSNSも使い分けが必要でしょう。というか本筋以外、発信する必要も無いはず。何を目的に、誰をターゲットに書くかを最初から考えている方が強いということ。それが見えていないのであれば、後から整理するということかと。どちらが先か後かはビミョーなところです。

 

 

そのためにも一歩先を見据えて行動していくことが大切かと。多くの人はDoはできる。Doが出来るってことはPlanもできている。でも、それをCheckして、変えていく=Actionにしていくのが難しいと思う人は、きっと多いと思う。

 

 

ということで一番重要なことは、自分がやっているPDCAに改善するところが無いのか、身近な人からのレビューも含めて、常に考えておく必要があるのだと思う。ちょっと脱線気味だけど、今回の勉強会でPCを操っていたしろたんさんのハイスペックスキルに自分の改善の余地をハッケンしてしまった。

 

 

そんな彼女は、向上心もハイスペック。

 

 

今回は名古屋スタートアップのセミナーに参加させて頂いたのですが、その核となるのは若目田さん。まず「与える」というスタンスみたいで、メンバーの信頼も厚いようでした。

 

 

この1ヶ月間、自分のポジション調整をしていますが、まだまだ修正の余地があります。その考えのきっかけをまた一つ得ることができました。ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

日本の国境に行こう!!

2017年4月に有人国境離島法が施行され、過疎化が進む離島を何とか活性化させようとするプロジェクトが動き出しています。その一つが「日本の国境に行こう!!」プロジェクトになります。そのプロモーションの一環としてアイランドホッピングツアーが企画され、2017年11月上旬に県営名古屋空港からFDAチャーター機で有人国境離島である対馬種子島福江島の魅力を探ってきました。

 

モニター旅行に使われたのはFDA 10号機 ERJ-175青森米 青天の霹靂号)。満員で飛び立ったのですが、調べてみたら定員84名。現地では3班に分かれて島の魅力を体感しました。内閣府JTBといった主催者系の他、インフルエンサー枠と一般枠がありまして、私は一般枠での参加となりました。一般枠であっても少なからず情報発信することが求められていましたので、3つの島についてそれぞれ記事を書いてみました。

 

対馬 ~外国とのつながりを考える国境の島

 

種子島~鉄砲から宇宙を考える島

 

福江島キリスト教を通し宗教を考える島 

 

 

参加者がまとめた記事もたくさんあります。

togetterまとめ~対馬

 togetterまとめ~種子島

togetterまとめ~ 福江島

 

キリスト教を通して宗教を考える島

コンカナ王国から鬼岳を望む
活火山と言われる鬼岳を真横に見ながら飛行機は着陸する。平地がほとんどない五島列島において、この福江島にだけは、比較的多くのなだらかな土地がある。五島藩の中心地であったであろう石田城から空港まで、かなり開けているという印象を受けた。手渡されたパンフレットを見ると島は3つしかない。南側の3つが五島市で、北側2つが上五島町となっているためだそうだが、一番の観光資源であろう潜伏キリシタンを考える上では密接しているのだから、資料も共同で作ればよいのにと思ってしまう。とはいえ、五島市はしっかりした資料を作っているようで、webにもPDFファイルがアップされている。これを一通り読むと背景の理解が進むので、旅に出る前に目を通しておくとよい。西彼杵という地名もよく出てくるのだが、実に覚えにくい「にしそのぎ」という読み方も頭に入れておく方がよい。
我々ツアー客一行は、神父から潜伏キリシタンの歴史を学んだのだが、サンドイッチ構造と理解するのがよいとのこと。①ザビエルによる布教~禁教令、②禁教期間の潜伏、③信徒発見、④キリシタン禁教の高札撤去
 
海の幸が豊富
五島列島最大の島である福江島では漁業も盛んなようで、夕食では海の幸をこれでもかというくらいに出して頂いた。「きびなご」とは聞いたことがなかったが、その刺身は大変においしいものだった。体長は10cm程度というから、さばくのが大変ではないかと違った点が気になってしまう。また伊勢海老の活き造りも想定外。伊勢という地名に惑わされてしまうけど、間違いなく美味しいです。この海の幸についても五島市はしっかり宣伝しています。ここら辺、上手な気がする。
 
五島は海の幸だけではない
海の幸と書いたのですが、五島牛も有名ですね。地元でさえもあまりの値段にハレの日にしか手が出ないとのことでしたが、陶板焼きをはじめとして大変おいしゅうございました。ちなみに家畜業も盛んなのだとか。また、離島にありながらコメ作りも盛んで、今ではやっていないものの昔は二毛作も行われていたのだと。
 
ふるさと創生1億円を使って建てたと聞いたけれども、鬼岳の中腹には天文台がある。口径60cmというのがどのくらいのレベルにあるのかは分からないが、かなりしっかりと星を観察することが出来た。最近では、鬼岳星空ナイトツアーと銘打って、星空観察会が行われている。リクライニングチェアに寝そべりながら、星座の解説を受ける。緑色レーザーで説明してもらえるので分かりやすく、初心者でも安心して参加できる。
空気が澄んでいて、光害もほとんどない離島という地の利を活かした施設とプランだ。
 
なだらかな山肌が気持ちよい
福江空港と鬼岳の間にコンカナ王国がある。宿泊施設だけではなく温泉、ワイナリー、レストランなどがあって、宿泊するには良い場所だ。朝、このコンカナ王国から鬼岳に向かってジョギングしてみる。大した距離ではないけれども、ずっと上り坂なのでそれなりに負荷がある。ちょっとした尾根を巻いて2kmも走れば鬼岳が目の前に出てくる。3年に1度と言っていた気がするけれども、この山を焼くらしい。なので木が無く、一面草原となっている。それが気持ちよい緑の風景を作っている。なだらかな姿と相まって見ていて飽きない。
 
右手奥が天文台
昨晩お邪魔した天文台を横目に山頂に向かっていけば、どんどんと見晴らしがよくなり、あたりを一望できるようになる。11月上旬という時期も抜群で、とても爽やかなジョギングとなった。この福江島では五島列島夕やけマラソンと五島つばきマラソンが開催されているとのことだが、確かにマラソンにはうってつけの離島だと思った。
 
島という感じのデザインが好き
五島バスの案内で大瀬埼灯台に向かう途中、バスガイドの橋本さんから様々なことを教えてもらう。五島列島は140の島からなり、そのうち18島が有人。福江島の人口は3.5万人で、全体で5.7万人。診療所しかないと思うな300床の病院ができた。ビッグヒライの素うどんは100円、などなど。観光旅行だとマイカーやレンタカーで目的地までまっしぐら、となってしまいがちだけど、こうしてガイドさんからその土地の話を聞いて理解するのは面白い。ガイドという仕事にもっと重きを置いても良いと思った。
 
ずっと見ていたい景色
津々浦々に灯台はあるのだろうけど、ここ大瀬埼灯台は日本の灯台50選に選ばれるだけのことはある。駐車場近くの展望台からの眺めは飽くことがない。高さ150mにもなる断崖が大瀬山から伸びている様が美しい。ここからはハチクマが600km先の中国を目指して飛びだっていくのだと。近くに空海が唐に渡ったとされる場所もあるのだが、いかにも国境という雰囲気がある。ところで潜伏キリシタンで有名な五島列島空海の史跡も同居しているというのが面白い。
 
明星院から。院内は撮影禁止。撮影:Esaki
日本遺産にも登録されている明星院にて話を伺ったところ、島民の9割は仏教徒とのことで、過半がキリシタンのイメージは簡単に覆されてしまった。遠藤周作の沈黙に描かれる潜伏キリシタンの生き様をどう理解してよいのか、ここに来ても答えを得ることはできなかった。その明星院、もともとの旅程には入っていなかったのだが、急きょ追加。ガイド橋本さんのおススメでそうなったのかまで確認し損ねたけれども、行って話を伺えたのは良かった。
 
いい雰囲気を出しています
堂崎天主堂はまた辺鄙なところにある。禁教が解かれた後、一番に建てられた教会とのことだが、辺鄙なところにあるだけあって絵になる。仏教寺院とキリスト教会を行ったり来たりして日本人におけるあいまいな宗教感、でも頑なに守り続けた潜伏キリシタンの強い宗教心を自分なりに咀嚼していけるのがこの島の醍醐味だ。
 
看板おばあちゃん
そして教会の隣にあるBaby Qooは、キリスト教でさえ土着のものと融合させた日本文化そのものという感じで、厳かさの隣にポップさを感じるような場所だった。海を見ながらのはちみつトーストは美味しかった。
 
 
 
気持ちの良い海岸
福江島には平地が多いと書いたけれども、そのメリットは砂浜の多さにも表れる。やっぱり離島に来たからには海でも遊びたいと思って、そんな自分に香珠子海水浴場はとても気持ちがよい場所だった。それほど大きくない海水浴場だが、土産物屋もあるし、予約は必要だか椿茶屋という食事処もあるのでおススメだ。
 
 
五島うどんはツルツルしているのが特徴です
お土産はかんころ餅五島うどんかんころ餅はサツマイモを練りこんだもので、地元では家庭でも作るようだが手土産にもおススメだ。稲庭うどん讃岐うどんに次ぐといわれる五島うどんは地獄炊きで頂くのが良し。
 
 
この福江島では、海の幸をはじめとした郷土色豊かな食材を堪能しながら潜伏キリシタンに思いをはせてみてはどうだろうか。
 
1泊2日モデルコース
福江空港~大瀬埼灯台~井用浦教会~コンカナ王国(泊)~鬼岳天文台~鬼岳ジョギング~堂崎天主堂~Baby Qoo~香朱子海水浴場~椿茶屋~明星院福江空港
 

外国とのつながりを考える国境の島

 

日本の国境たる離島を旅するという企画で種子島五島列島福江島と合わせて行ったが、この島こそが一番国境を意識した。日本にいながら外国とのつながりを意識するにはうってつけの離島だと思う。
 
まったく平地が見当たらない
旅立つ前にGoogle マップ対馬を見る。その地図を航空写真モードに切り替えると平地がまったくないことが分かる。種子島は平地に恵まれていたが、これはプレートの動きによる付加体が島になったためで、ブラタモリで紹介されていた秩父と同じ、と教えてくれたのは境界協会の小林さん。対馬はその昔、大陸と地続きだったが日本海の海進で孤島になったという簡単な説明が厳原(いずはら)の観光情報館にあった。ところがwebで調べてみても、あまり良い情報がヒットしないのは残念。せっかくなので観光情報館のHPからリンクが飛んでいればと思う。
対馬博物館なるものを建設しようとしているらしいが、そこの資料によれば山林が89%を占める上に、耕地は2%しかなく、宅地に至っては1%しかないと。そん対馬の飛行場は山を潰して無理矢理作っているようで、これ以上滑走路を長く出来ないように見える。それでも1900mまで伸ばした滑走路のおかげでジェット機が着陸できるようになっており、今となっては計り知れないメリットをもたらしていると思う。
 
どこに行っても山が迫っている
なぜこんなに前置きが長いかというと、対馬では長距離移動がしんどいということを暗示したかったため。島の長さは80kmだけれども、その移動は簡単では無いということ。道は曲がりくねっている上に狭い。大型車とのすれ違いに気を遣う場面も多いし、レンタカーによる事故も多いのだとか。私たちツアー客は大型バスで北端の韓国展望所まで向かったけれども、その歴史的意義は先に示した観光情報館@厳原にて確認するとして、地元で言うところの上島あるいは下島のどちらかに絞って行動するのが良いと思う。
 
真正面が陸上自衛隊基地
韓国展望所から釜山までは50km。運が良ければ見えるという距離で、今回は運が悪かったという部類。そこには日韓交流において亡くなった方に対する慰霊碑もあった。上島をキチンと観光するのであれば、比田勝港から入って日露友好の丘も巡ってみたいところだ。韓国展望所の真正面にあるのは栗島で島全体が陸上自衛隊の基地になっている。ガイドさんによると、対馬には海上自衛隊航空自衛隊もあって、3つ揃っているのは珍しいのだと。それだけ国防上、重要な場所と位置づけられていると理解した。
 
どこに行っても崖がそのまま海に落ちている印象
ところで昼食は対馬グランドホテルで取ったのだが、ここからの展望も良かった。このホテルにはテラスもあり、ゆっくりとこの景色を見るのも良いと思う。ただし、ちっとも砂浜は無く、水遊びをすることは出来ないけれども。
 
稲荷神社とはまったく違った雰囲気の、連続した鳥居
和田都美神社はずいぶんと格式が高い。細かいことは分からないけれども、そう思わせるだけの雰囲気を持っている。目の前には入り組んだ湾が、背後には迫り来る山があって、威圧感に覆われる。一方で、神社を建てるだけの平地があって、その一等地に構えるだけの威厳があるということでもある。鳥居が一直線に何個も並んでいるので見応えがある。
海から見た和田都美神社 観光協会提供
この神社は、鳥居が海の中にもあることで有名。干潮になればそこまで歩いて行けるし、満潮時に海から来れば、またまったく違った雰囲気を感じることも出来る。今でも道路状況が悪いことから、その昔は舟で来るのが前提だったのだと想像する。額束が海側を向いているのはそういった理由のためだろうというのは、自分の想像による。そういえば、ここは対馬にしては珍しく?遠浅であった。昔の舟は遠浅の場所に着けるのが前提であっただろうから、そういった点でもここが選ばれているのかもしれない。
対馬の中心が厳原(いずはら)だとすれば、ここ和田都美神社に来るためには国道382号線をうねうねと来なければならない。それが舟の場合、大船越瀬戸を通ってくれば比較的近くなる。対馬は南北80kmの島で、舟で反対側にまわろうとすると、相当な距離を迂回しなければならない。一方でリアス海岸が発達してもう少しですべてが水没しそうだ、というのが大船越瀬戸というわけで、江戸時代に水路として切り開いたわけです。そうなると陸続きだった南北の往来が不便になるわけですが、そこは舟による東西の往来を優先したと考えれば良いわけだ。この船越の西側には海上自衛隊基地があるけれども、ここは日露戦争における要所だったとのこと。対馬は日韓関係だけで無く、日露関係にも大きな影響を与えてきたことになる。
複雑な海岸線
和田都美神社から近いところに烏帽子岳があって展望台になっている。正直言って、麓から烏帽子岳を特定するのは難しい。山がたくさんある上に、山々が近すぎて遠くまで視界が効かないからだ。それもこの展望台まで昇ってくれば別だ。ボコボコとした山々と入り組んだ湾が四方八方に見える。そして西側を向けば巨済島の光が見えた。韓国の近さを実感するだけであれば、この展望台で十分だと思った。
水平線に明かりが見える
 
朝日の中、出航する漁船
朝の厳原港は絵になる。狭隘な志賀の鼻台場を迂回するように作られたバイパスを南に下ると漁港があり、ポツリポツリと漁船が出航していく。対馬では特にイカ釣り漁が盛んだそうだが、この厳原港は三方を囲まれているので、漁港としても好立地だったのだろうと想像する。今では大型フェリーも寄港できるようになっている。今対馬では韓国からの観光客が増加しているが、その多くは日帰り旅行になっているのだと。その一つの大きな理由が宿泊施設が不足しているということ。行政側もそれはよく分かっているようで、最近開業した東横インはその招致が活動が成功したためと思われる。この状況でもう一つ足りないものを挙げるとすれば朝市だ。朝、厳原の町で開いている店はモスバーガーだけなので、旅行気分を味わうことが出来ない。まずは月1日でも良いから動きを作ってもらいたいものだ。
今でこそ深い水深が求められるが昔は違ったはず
さて厳原港の南側、奥まったところにお舟江なる日本遺産がある。江戸時代に御用船を係留していた施設で、今となってはこのような形で残っているのが珍しいために指定されているのだと。厳原の中心街からは2km程度離れているが、干潮時に底が見えるほどの浅瀬が貴重だったためにここになったのでは無いかと勝手に推定してみた。
 
厳かな雰囲気
2017年になって朝鮮通信使が世界記憶遺産に登録されたことがニュースとなった。この朝鮮通信使なるものになじみが無かったのだが、江戸時代の朝鮮王朝が江戸幕府に派遣した外交使節団のことだとか。江戸幕府が代替わりするたびに派遣したもので、日光まで行った使節団もあったのだとか。その今でいう日韓関係を取り持ったのが対馬藩で、藩主は宗氏。この宗家の菩提寺が万松院となっている。100段を超える石段を登り切ると巨木とともに立派な墓を目の当たりにすることになる。
椎茸は大分産としても相当量を出荷していたのだと
言うまでも無いが対馬も海の幸は豊富だ。そして椎茸も。この山間地帯で、長崎県の97%を栽培しているのだと。しかもすべて原木栽培。これを石焼きで食べる。文字通り熱した石の上で焼くのだが、鉄が無かった時代に鉄板代わりに使っていたのが残っているのだろうか。じんわりと焼けてくるので、会話が弾んで少々目を離していても焦げ付くことが無いのがメリットか。ただ観察の結果、熱効率は非常によろしくないとの結論に至ってしまった。
コンパクトな街となっている厳原には、一角にスナックが集まっている。その一軒にお邪魔してみたところ、ママさんはフィリピンの方だった。日本各地を転々としたものの、最後はここに落ち着いたのだとか。詳しいことは聞きそびれてしまったが、日本文化とフィリピン文化をうまくブレンドして生活されているようだった。
この対馬では、豊臣から徳川までの日韓関係を垣間見ることができる。それは外国をどう見ていたかにもつながるもので、視野を広くしてくれるものだと思う。また、江戸時代に切り開いた水路が、対馬沖海戦とも言われる日本海海戦につながっていることもあり、まさに国境を意識する離島と言えると思う。
 
1泊2日モデルコース
対馬空港~和田都美神社~烏帽子岳展望台~厳原(泊)~厳原散策~お舟江~対馬空港